26:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 15:12:05.79 ID:VZdRWGZA0
「検体・BM-03、仮称『碇シンジ』さん。副長から説明があるそうです」
まるで刑務所のような鉄格子の中に隔離された部屋の中で、ベッドに横になっているシンジの背中に、ベレー帽の女の子が呼びかける。
「これが初号機……?」
ヴンダーの機体をモデリングしたCGを目の当たりにして、シンジが素直な感想を口にする。
「ええ。初号機は現在、本艦の主機として使用中。ゆえにパイロットは不要です」
リツコは極めて冷静に、論理的な口調でそれに答える。
「はぁ……えっと? 僕は、もう、エヴァに乗らなくていいんですか?」
「それと、あなたの深層シンクロテストの結果が出ました。シンクロ率は0.00%。仮にあなたがエヴァに搭乗しても起動しません」
モニターには、00.000%の数値が映し出されていた。その事実を、シンジの問いかけを無視したリツコが淡々と説明していく。
「そっか〜。よかったですね、碇さん」
その事実を聞いて、ベレー帽の女の子が安堵の声を出した。しかし、リツコは声色の深刻さを強めて、宇宙空間で起こった出来事について言及する。
「とはいえ、先に突如12秒間も覚醒状態と化した事実は看過できない。故にあなたには、DSSチョーカーを装着させてあります」
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