8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 10:38:03.20 ID:YWfCY9A20
『それで、どうしたのよ? 沙綾も時間、早くなったり遅くなったりするの?』
「……あー」
電話越しの声を聞いて、沙綾は考える。拭えない違和感もあるけれど、とにかく有咲は有咲であって、ポピパのみんなの名前を口にしていた。なら、自分が今頼れる人物はこの有咲だけだろう。
そう思って、口を開く。
「あの、さ。今からちょっと変なこと言うけど、信じてくれる?」
『……まぁ、よほど突拍子のないことじゃなきゃ信じるわよ?』
「そっか。じゃあ言うね?」これ、よほど突拍子のないことになるだろうなぁ……と思いながら、沙綾は続きの言葉を口にした。「なんていうか、起きたらまったく見知らぬ場所にいたんだけど、どうしたらいいと思う?」
『…………』
「…………」
『……はぁっ?』
だよね、そういう反応になるよね。沙綾はそう思いつつ、言葉を続ける。
「その、本当なんだよ? 部屋の間取りは同じなんだけど、やたらと部屋に見慣れないものがあるっていうか、なんていうか……」
『もしかして寝ボケてる?』
「いや……ちゃんと起きてる……多分」
『あんたの家族構成は?』
「え? なんで今さら?」
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