56:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:15:57.71 ID:YWfCY9A20
次の日の朝、沙綾はいつもよりも三十分早起きをして、慌ただしい足取りで学校に向かった。
可能性としては限りなく低いし、もしかしなくても誰かが何の気もなしに書いたものかもしれない。でも、それにもしも返事が来ているのなら。
昇降口で上履きに履き替えて、急く足をどうにか落ち着けながら、早歩きで教室にたどり着く。そしてこれまたバタバタとした足取りで、自分の机の上をバッと覗き込んだ。
――うん、聞こえるよ。
昨日書いたメッセージ。その隣には、見慣れない几帳面な字が並んでいた。
やっぱり、と沙綾は震えた息を吐き出す。それから急いでペンを取り出した。
これもまったくの偶然で、昨日の放課後に誰かが書き込んだ悪戯かもしれない。それでも妙な確信があった。どうしてそう思えるのか、と聞かれれば、初めて香澄と沙綾がやり取りしたメッセージと同じだから。
ペン先を机につける。何から書こうか。何を書けばいいだろうか。焦る思考が空回りしそうだったから、一度深呼吸をした。
それから沙綾は、几帳面な字の隣にメッセージを書き始めた。
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