42:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:05:54.80 ID:YWfCY9A20
異世界は異世界。自分が知っている世界に似ていても、それは似ているだけであって完全に別物なんだ。
アリサに導かれた蔵で、階段を上るのではなく下って行った見慣れない部屋で、この世界のPoppin'Partyのみんなと顔を合わせてからまた自室に帰ってきた沙綾は、ベッドに腰かけながら殊更強くそのことを実感していた。
まず、カスミちゃん。
私の知っている香澄ちゃんは、とっても優しくて、でも自分に自信がなくてちょっと引っ込み思案で、だけどギターを持てばキラキラした笑顔をしてステージで輝く素敵な女の子。
だけど今日出会ったカスミちゃんは常時ランダムスターを装備しているような明るくて元気な女の子だった。でも私のことをすごく心配してくれる優しいところは変わっていなかった。
次にリミちゃん。
私の知っているりみちゃんは……いや、なんだろう。知ってるって言うほどあの子の強烈なキャラクターを理解できている気がしないんだけど、とにかく不思議で掴みどころがなくて、でもウチのパンを美味しいって言ってくれる可愛い女の子。
しかし今日出会ったリミちゃんは、思わず連れて帰りたくなるような、ギターを持ってない香澄ちゃんを少し彷彿とさせる引っ込み思案な女の子だった。すごく可愛かった。
それからタエちゃん。
私の知っているたえちゃんは、後輩気質というか舎弟気質というか、何故かいつも語尾に『っす』とつけて私もセンパイ呼びするギターが上手で綺麗な女の子。
けれども今日出会ったタエちゃんは、天然を煮詰めた感じの、ある意味りみちゃんよりも掴みどころがない、すっごく綺麗な女の子だった。話が全然噛み合わなかった。
189Res/213.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20