【バンドリ】さあやとサアヤの話
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41:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:05:00.43 ID:YWfCY9A20

 あれは七月のことだから、大体三ヵ月くらい前か。香澄ちゃんたちの初めてのライブを見て、バンドリカレーパンを作ったすぐあと。お父さんから「“お前”をもっと大切にしてほしい」と言われたこと。

 そして七夕の風に撫ぜられて香澄ちゃんと出会って、本当の本当に『友達』となった時。眩いばかりに夢を追いかける彼女に憧れて、とうとう私自身の夢も撃ち抜かれたこと。

 その二つを考えれば、確かにアリサの言うことはもっともだ。少しくらいの面倒ごとであれば自分の力だけでどうにかしようとするだろう。それを見透かされていることに嬉しいような、ちょっと悔しいような気持ちだ。

「まぁ、とにかく、今日が日曜で良かったよ」沙綾の反応を見て、アリサは『やっぱりか』と言いたげな表情になって言葉を続ける。「こっちの沙綾のことを教えるからさ、えーっと……そう、とりあえずウチの蔵に行こう」

「うん。ごめんね、アリサちゃん」

「いいって」

 ややぶっきらぼうに言って、アリサはフイと顔を背ける。分かりやすい照れ隠しにやっぱり沙綾はちょっと可笑しい気分になるのだった。




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