165:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:42:03.69 ID:YWfCY9A20
久しぶりに袖を通したワンピースの制服には懐かしさと新鮮さが同居していて不思議な感じがした。髪の毛も懐かしさを感じるシュシュでポニーテールにくくって、沙綾は台所まで足を向けた。
「…………」
そして、そこで朝ご飯の支度をする母の後ろ姿を見つけ、沙綾は固まってしまう。
もうひとりの山吹沙綾として過ごしたひと月半。そのことを考えると、こうして母親が普通に朝ご飯を作ってくれているということがとても貴重に見えるというか、何物にも代えられない大切なことに思える。はてさて、なんて声をかけたものか……。
「あら……おはよう、沙綾」
そんなことを考えていると、こちらの方へ振り返った母から何でもない挨拶を投げられた。
「あ、うん。……おはよ、母さん」
沙綾は少しだけたどたどしく、いつもの挨拶を返す。
「……ふふ」
それを聞いて、どうしてかおかしそうな顔をして笑われた。沙綾は首を傾げながら尋ねる。
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