【バンドリ】さあやとサアヤの話
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153:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:32:36.65 ID:YWfCY9A20

「あなたのことが羨ましい。私もさ……みんなみたいに、明るい教室で授業を受けたい。もしも全日制なら……香澄ちゃんたちと一緒のクラスがいいな。それでお昼になったら、たえちゃんと合流して、学校の屋上でご飯を食べるんだ」

 さあやは口を開かず、それにただ耳を傾けていた。

「クラベン系女子の有咲ちゃんだって見たいし、炊飯器を抱えて炊き立てご飯を売るりみちゃんも見てみたい。毎朝の恒例になってるたえちゃんとの別れの寸劇はお昼休みもやるのかな。……どうなんだろうなー」

 少しだけ遠い目をして、手の届かない日常に想いを馳せるサアヤ。無い物ねだりのタワゴトは、一度口にすると本当に尽きそうもない。だから彼女は首を振って、頭に思い浮かべた世界を意識の隅に追いやる。

「あー、私って結構わがままだったんだな」

 それからちょっとだけ諦観を込めた、呆れたような口ぶりで呟きを落とす。優しくてしっかりしてるとか、親切ないい子だとか……商店街の人たちなんかにはよくそう言われる。だけど本当は、きっとみんなが思う以上に自分はわがままだ。



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