152:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:32:02.76 ID:YWfCY9A20
もしもそこにもうひとりの自分のような温かい陽だまりがあれば、どんなに幸せなことだったろうか。どれほど温かい気持ちになれただろうか。
朝起きて台所に行けば優しいお母さんがいて、お父さんは今日も厨房で元気にパン生地をこねている。朝ご飯の支度はお母さんに任せて、私はぐっすりと眠ってる陸海空を起こしに行くんだ。
それから制服に着替えて、温かい朝食を食べて、お父さんとお母さんに「行ってきます」って言って、弟たちと一緒に家を出る。朝の商店街は眩しくて、夕方とは違った活気があって、その中を歩いて弟たちを幼稚園へ送り届けてから学校を目指す。
その途中に香澄ちゃんと有咲ちゃん、それにりみちゃんとたえちゃんとも一緒になって、五人でなんでもない話をしながら歩いていって……ああ、とっても素敵な日常だ。
でも、それはやっぱりたらればの話だ。
瞼を開く。目の前にはいつもと変わらない、自分の姿があった。それを見つめながら言葉を続ける。
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