141:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:22:23.67 ID:YWfCY9A20
「どうしたの、急に?」
「……ううん、言ってみたかった……だけ」
「そう? けど、お礼なら私が沙綾に言う方だと思うわよ?」
「そんなことないよ」
「そうかしら」
「うん」
頷いて、再びテーブルに視線を移す。それから思う。お礼を言うべきなのは、間違いなく私の方だ。そして、お礼を言われるべきなのは、私じゃない方の山吹沙綾だ。
「それじゃあ、沙綾に見返りを貰ってもいいかしら?」
「え?」
そんな言葉をかけられて、沙綾はもう一度母へ視線をめぐらせる。そこには少し悪戯な笑みが浮かんでいた。
「沙綾が私に感謝してるって言うなら、もっとわがままを言いなさい」
「……わがまま?」
「そう。最近はちょっとマシになったけど、それでも全然足りてないのよ。だからどんどんわがままを言って。ほら、今もなにかない?」
「…………」
そう言われても、と沙綾は口ごもる。
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