6: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2019/05/20(月) 11:00:11.93 ID:tZfbkx5BO
「色目使う気か? そんな幼いなりで」
夕立はただでさえ大きな目をもっと見開いてこちらに視線をかちりと合わせた。赤くビー玉のようにきらきらした瞳で見つめられると思わず息をのむ。途端、彼女は破顔する。
「三十路を二つ三つ越えた提督さんと大差ない女を捕まえて幼いなんて嬉しい。あたし、幼女っぽい?」
回らない頭の中でクエスチョンマークが浮かんだ。夕立、いくつだっけ?
見た目だけで言うなら女子中学生でなんの疑いもなく通る。しかし実際は? 酒もタバコもやる。何度も見てきた。見た目どころか言動も幼い。心のどこかで彼女を子供か何かだと思っていたのか。執務室のパソコンを叩けば三十秒でわかることなのに。今まで、よほど感心がなかったのか。
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