千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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◆tdNJrUZxQg
[saga]
2019/05/17(金) 23:50:56.15 ID:dd6+2abs0
バクフーンの身体が拳圧を受けて、後ずさる。
千歌「力任せすぎるでしょ!?」
メガシンカしてるとは言え、いくらなんでもパワーがデタラメすぎる。
恐らく遠距離で戦うのは無理だ。
……いや、ラグラージはどう見ても近距離タイプのポケモンだけど。
ただ、とてつもないパワー差があっても、近付けば近付くほど相手の呼吸も読みやすくなる。
私に勝機があるとしたら、そこの読み合いしかない。
千歌「バクフーン!! “ニトロチャージ”!!」
「バクフッ!!!!!」
バクフーンは肉薄するために、一気に加速する。
“ニトロチャージ”は走り回りながら全身の筋肉を発熱させ、速度を向上させる技だから、掴まったままでは多少熱いが、今バクフーンから離れるわけにはいかない。
果南「!! 真っ向から来るんだね!! いいよ、来なっ!!」
「ラァーーーグッ!!!!!」
向かってくるバクフーンに対して、ラグラージが大きな腕を引く。
またあの力任せの豪腕で殴り飛ばすつもりだろう。
──集中。
呼吸を整えながら、ラグラージをよく観察する。
恐らく威力を殺しきるには、あの拳の中心に向かって、こちらも大きな火力を叩き込む必要がある。
ただ、あれだけの火力をバクフーンの筋力だけで張り合うのは不可能だ。
だけど……一つ試してみたいことがある。
バクフーンの特徴の一つとも言えることが、技に応用出来るかもしれない。
千歌「ぶっつけ本番だけど……やるよ!!」
「バクフッ!!!!!」
果南「ぶん殴れ!!!」
「ラァァァーーーグ!!!!!!!」
ラグラージの拳が迫ってくる。
──あの拳の中心を完璧に狙え!!
千歌「“ほのおのパンチ”!!」
「バァァーーークッ!!!!!!」
バクフーンがスピードを載せたまま拳を突き出す。
その拳はラグラージの拳とインパクトする瞬間に、
──ボォンッ!!!! と大きな音を立てて爆ぜる。
果南「!?」
「ラグッ!!?」
千歌「!! 出来た!!」
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