千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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◆tdNJrUZxQg
[saga]
2019/05/17(金) 15:49:22.84 ID:dd6+2abs0
しいたけが身を寄せながら、頬を舐めてくる。
千歌「…………いや、まだだよね」
「ワゥ」
バトルは3匹の手持ちが完全に戦闘不能になるまで続く。
まだこうして“ふぶき”が止んでいないのは、絵里さんもまだ戦闘が完全に終わってるとは思っていない証拠だ。
千歌「……最後まで、戦う……私が諦めちゃダメだよね」
「ワッフ」
暖かい、しいたけが傍に居てくれるお陰なのか、だんだん頭が働くようになってきた。
……とは言ったものの、どうするか。
ルガルガンは恐らく既に戦闘不能だ。
バクフーンも雪に埋もれて、こおりづけ状態。
まともに動けるのは、しいたけのみだ。
千歌「……そういえば、しいたけ」
「ワゥ?」
千歌「しいたけだけ……まだ、やってないよね」
「ワゥ」
千歌「必殺技」
「ワフ」
千歌「海未師匠は……のんびりやさんのしいたけには、向いてないって言ってたけどさ」
「ワォ」
千歌「……やってみない?」
「ワン」
しいたけが立ち上がる。
千歌「うん、ありがと。しいたけ」
「ワッフ」
私もゆっくりと立ち上がる。
真っ白な視界。辺りは“ふぶき”による風の音しかしない。
寒くて、冷たくて、前も見えず、何もわからなくて怖い。
でも……。
千歌「私には……しいたけがいる」
「ワォン」
誰よりも心強い、ちっちゃい頃から私を守って、そばに居てくれた、しいたけが──。
──集中しろ。
吹き荒ぶ風の中だけど、耳を研ぎ澄まして、音を聞け。
きっと来る筈だ──
──ザッ
雪を掻きながら、トドメを刺しに──
──ザッザッ
「──ドパンッ!!!!!」
千歌「──そこだ!!!! “かたきうち”!!!」
「ワォンッ!!!!!」
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