千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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297: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/16(木) 12:51:46.14 ID:E6ygtKl90

英玲奈「“アクアブレイク”!!」

千歌「!?」

 「シズ、クモ」


その場で水泡を被った頭を地面に叩き付ける。

水泡から一気にエネルギーがあふれ出し、見た目からは想像の出来ないようなとてつもない衝撃波が放射状に広がり、ジム内の床ごと、巻き込んで──


 「ゼルゥッ!!!」


フローゼルを吹き飛ばした。


千歌「む、むちゃくちゃすぎる!?」


本当に冗談みたいな破壊力だ。

あんな破壊力の技、至近距離で食らったら、みずタイプのフローゼルでもひとたまりもない。


 「ゼ、ゼルゥッ!!!!!」


吹っ飛ばされながらも、どうにか体勢を立て直すフローゼルに向かって。


 「シズ、クモ」


オニシズクモが前進していく。

──どうする……?

動きは遅いが、火力が大きすぎて、避けることもままならない。

かといって、近接戦闘なんてもってのほかだ。


千歌「あの“すいほう”……厄介すぎる」


オニシズクモは頭に被った“すいほう”を自在に操って、攻防をこなしている。

あれがある限り、こちらは手も足も出ない。

……いや、


千歌「なら……“すいほう”を壊せばいいんじゃ」


フィールド中央で迫ってくるオニシズクモと対峙したままのフローゼルと目が逢う。


 「ゼルッ」


フローゼルは私の目を見ただけで、意を汲んでくれたのか、尻尾のスクリューを高速回転させ始める。


千歌「! わかった、やろう!!」

 「ゼルッ!!!!」


フローゼルは私の手持ちの中では、付き合いが一番短い。

海未師匠との修行にも参加してない分、必殺の一撃が使えるかの不安はあったが──


 「ゼルルルルッ!!!!!」


フローゼルの周囲で空気が渦巻く。



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