千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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25: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/12(日) 00:22:15.58 ID:DoNfZkVt0


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──荒れ狂う海流の中で、身体が引き千切られそうだった。

すぐ傍で攻撃が弾けたせいなのか、それとも人間はこういう海流の中にいるとこうなるのか……どっちかわからなかったけど、身体は全く言うこと利かず、もがくことすらままならなかった。

……私……このまま、死ぬのかな……。

せめて……腰に付けたままのバクフーンとムクホークとルガルガンだけでも助かれば──。

なんて、考えていると、腰の三つのボールがカタカタ震えてるのだけはなんとなくわかった。

……ありがと、バクフーン、ムクホーク、ルガルガン。

私を助けるために、外に出せって言ってるんだよね。

でも、キミたち泳げないでしょ?

大丈夫……ボールの中に居れば、きっと死んだりしない。

戦いが終わったあとに、誰かが見つけて助けてくれるよ。

……だから、死ぬのは……私だけ……。

──もう自分が上に流されてるのか、下に流されてるのか。上下左右、前後ろすらも全くわからない。

……ああ、こんなことなら……。

泳げるポケモン──捕まえておくんだったな……。

……私の意識が、ぶくぶくと……海に沈んで行く、中で。


 「──ゼル……!!!」


聞き覚えのある鳴き声がしたと、思った──。





    *    *    *





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