千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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242: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/15(水) 13:53:16.23 ID:YHpk3Rh50

曜「コンテスト運営委員会役員……?」

あんじゅ「そ。グランドフェスティバルの直前に渡すのもどうかな……とは思ったんだけど、ここまで来たら勝っても負けても、これを渡すに足ると思ったし」

曜「どういうことですか?」

あんじゅ「グランドフェスティバルは知っての通り、この地方のコーディネーターの頂点を決める大会よ。つまり今現在あなたは低く見積もって地方で4番目以上に優秀なコーディネーターってこと。間違いなくトップクラスのコーディネーターよ」

曜「トップクラスのコーディネーター……」

あんじゅ「ま、最も役員の中にはすでに永世クイーンになって殿堂入りした人もいるけど……現役コーディネーターの中では間違いなく、上位中の上位よ」

曜「……それと私が役員の推薦状を貰ってるのと関係が……?」

あんじゅ「……これはあくまでわたしの考えなんだけど、わたしはコンテストと言うものがもっと多くの人に広がって欲しいと思ってる」


言われてみれば、あんじゅさんはクイーンでありながら、率先してアクセサリー入れを配ったり、コンテストの布教をしていたことを思い出す。


あんじゅ「まだまだ、ポケモンと一緒にやることと言えばバトル……と言うのが主流だけど、わたしはポケモンの魅力はそれだけじゃないと思ってる」

曜「わ、私もそう思います!」

あんじゅ「ふふ、ありがと。……だからわたしはね、もっといろんな人にコンテストの良さを知ってもらう方法をいつも考えてるの」

曜「……」

あんじゅ「でも、一人じゃ知恵が足りない……だから、コンテストに真っ直ぐ向き合って、実力で持って上まで駆け抜けて来た仲間たちと一緒に、もっとよりよいものが作れないかなと思って、本当に優秀なコーディネーターにはこうして声を掛けているの。その人選のラインがグランドフェスティバル出場経験者ってわけ」

曜「……なるほど」

あんじゅ「実際、この考えにはことりも同意してくれててね。実はあの子も役員なのよ──……ってさすがに知ってるかしら?」

曜「……直接ことりさんの口から聞いたことはないですけど、薄々そうなんだろうなとは……」


ことりさんは出場するわけでもないのに、頻繁にコンテスト会場に足を運んでいたし、運営側に関わっているんだろうなと言うことは、なんとなく気付いていた。


あんじゅ「そういうわけで……どうかしら?」

曜「……う、うーんと……」


私は急に言われて困惑してしまう。

もちろん、すごく名誉なことだと言うのはわかってはいるけど。


あんじゅ「……もちろん、すぐに答えて欲しいってわけじゃないわ。グランドフェスティバル本番もあるわけだし」

曜「……そうですね……。ちょっと、少し考えさせてください」

あんじゅ「ええ、わかったわ」


あんじゅさんはカクテルに軽く口を付けてから──


あんじゅ「曜」


訊ねて来る。


曜「なんですか?」

あんじゅ「コンテストは好き?」

曜「……はい! 大好きです!」

あんじゅ「そう……なら、あのときあなたに布教してよかった」

曜「こちらこそ……ありがとうございます。あんじゅさんのお陰でコンテストに出会えました」

あんじゅ「ふふ、でもあなたなら遅かれ早かれこの世界に来ていたと思うけどね」


あんじゅさんはそう言って笑う。



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