千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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190: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/15(水) 00:05:58.75 ID:YHpk3Rh50

絵里「……宣戦布告ってことね。まあ、私もこれから5回は連続で優勝しないといけないから──」

曜「今日勝ちます」

絵里「……! ……嫌いじゃないわ。そういう姿勢」


絵里さんはそう言って手を差し出してくる。


絵里「お互い、良いコンテストライブにしましょう」

曜「はい!」


私も答えるように、手を握り握手を交わす。

氷のように冷たい絵里さんの手だけど、籠められた力から熱意や闘志を感じた。


絵里「……それじゃ、私は先に楽屋に行ってるから」


そう言って絵里さんは受付の先に消えていった。

絵里さんがいなくなった会場内。

私の宣戦布告に周りの人たちがざわついていたが……。

しばらく固まったままだった私を見て、徐々にその場を離れて行く。

一方、私は──


曜「…………やってしまった……」


頭を抱えていた。

つい勢いで宣戦布告してしまった。

グランドフェスティバルに出場するのは自分だ。今日勝ちますって……。

失礼にも程があるでしょ……。


ことり「曜ちゃん」

曜「ぅ……ことりさん」

ことり「頭抱えてる場合じゃないよ? ノーマルランクのエントリー済ませて、優勝しないと」

曜「…………よーそろ」


ことりさんに言われて、受付でぱぱっとノーマルランクの受付を済ませてしまう。

まあ、しかし。毎度のことながら、ノーマルランクでてこずるわけにはいかない。

目的はこのランクの上なわけだし。

受付を終えて、戻ってきた私に、ことりさんがさっきの続きを話し始める。


ことり「……ホントは、絵里ちゃんの言う通り、これから数回のうちにどこかで勝ちの目を掴めればいいと思ってたんだけど……」


確かに、ことりさんのプランでは最初からそういう話だった。

ここで苦戦するだろうから、ここまでを最短で抜けてきたんだ。

でも……。


曜「うぅん……それじゃダメなんだ」

ことり「……どうして?」

曜「私、ことりさんとホンキで戦いたい」


私のことを、一番近くで見て、一番近くで鍛えて、一番近くで育ててくれた、この人と。



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