千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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188: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/15(水) 00:01:40.24 ID:YHpk3Rh50

私は再び、笛に口を付ける。

──ミャァーー。ミャァーーー。

気の抜ける音と共に……。

キャモメたちが空を飛び──身体が宙に浮き始める。


曜「わっ! ほ、ホントに飛んでる……!!」

ことり「えへへ、うまくいったね♪」

曜「うん!」


──ことりさんから渡されたものは、鳥笛だった。

鳥ポケモンの鳴き声を模した音が鳴り、鳥ポケモンとのコミュケーションが出来るというものだ。

今回ことりさんから貰ったのはキャモメの鳥笛。

野生のキャモメたちを集めて、餌をあげる。その代わりに運んでもらおうと言う話だった。


ことり「キャモメなら、地方中だいたいどこにでもいるし……餌はわたしが調合した特製のもの。あとで作り方教えるね」

曜「うん!」


あとは鳥笛を吹きながら、うまく指示を出して運んでもらう。

それなりに高度を増してくると、後ろからことりさんがいつものようにチルタリスと一緒に飛行して追いかけてくる。


ことり「これなら、手持ちの枠を圧迫せずに“そらをとぶ”が使えるね」

曜「うん! ことりさん、ありがとう!」

ことり「ふふ、どういたしまして♪」


一部地域では、このようにポケモンを呼び出して移動の手助けをしてもらう、ポケモンライドと言う文化があるらしい。

これはそれに近いことのようだ。

何はともあれ……これで、私も普段の移動に限り、自分だけで飛行する手段を得ることが出来た。


曜「よーーっし!! キャモメたち、全速前進!! ヨーソロー!!」
 「ミャーーー」「ミャーーー」「ミャァー」


私たちは、空を飛びながら、フソウタウンへ向かいます。





    *    *    *





──フソウタウン。

旅立ちの後、初めて訪れたこの町は、もはやなんだか懐かしいとさえ感じる。

私のコンテストの始まりの場所だ。


ことり「わたしが曜ちゃんと出会ったのも、この町だったね」

曜「うん。……なんかもうすごい前のことみたい」



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