千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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175: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/14(火) 12:48:17.91 ID:gM5+0Wds0

それぞれ、上空のドンカラスの“くろいまなざし”がルガルガンに、フローゼルにはユキメノコが抱きつくような形で動きを止める。バクフーンは周囲に炎が渦巻き、動きを制限される。

──全て交代を封じる技だ。


千歌「ルカリオだけでも、戻って!!」
 「グゥォ──」


不幸中の幸いか、私のすぐ傍に居たルカリオだけは、私自身が敵からの影になって、拘束技を受けずに済んだようだ。


善子「……っち、一匹逃がしたか」


善子ちゃんがそう言いながら、私の居る氷の上に飛び降りてくる。恐らくドンカラスが数刻後に戦闘不能になるからだろう。

その間も不気味な歌は響き続けているし、その行動は即ち、止める気がないということだ。


千歌「唄を止めればいいんでしょ……!! ムクホーク!!」
 「ピィィィ!!!!!!!」


ボールから飛び出したムクホークが、ムウマージに向かって一直線に突っ込む。


千歌「“ブレイブバード”!!!」
 「ピィィィィィ!!!!!!!!!!」


唄に夢中なムウマージは猛進するムクバードの攻撃を避けることは出来ない……!!


善子「……読み通り」

千歌「!?」


善子ちゃんがニヤっと笑った。

そして、ムウマージを見て、ゾッとする。

ムウマージは全身に黒い闇のようなものを背負っている状態で、攻撃を待ち構えている。それだけじゃない、ムウマージが──


千歌「──唄って、ない……!?」


でも、尚も不気味な唄は響いている。


 「ピィィィィィ!!!!!!!!!」


ムクバードの一撃がムウマージを捉える。

──と同時に、


 「ムマァ……」
 「ピッ……ッ!!!!!」


ムウマージの闇がムクホークを巻き込むようにして拡がり、二匹は同時に地に落ちた。


千歌「え、あ……え、え……!?」


倒したのはこっちのはずだった。なのにムクホークもダウンし、しかも唄ってたはずのムウマージを倒しても“ほろびのうた”が止まらない……。

…………?


千歌「──あ、ちが……!? “くろいまなざし”、標的!? え、バクフーン!?」


仕掛けはわかったが、突然のことに頭が追いつかず、完全にてんぱってしまう。

咄嗟に目線を配ったバクフーンは“ほのおのうず”を食らっている。



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