千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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110: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/13(月) 03:34:59.38 ID:SDtZ71oz0

千歌「……!」


その雨は“おいかぜ”に押されて、私たちの背中に横殴りになった雨となって降り注ぐ。

背中側から横殴りにされてる……ということは、


千歌「雨が“おいかぜ”の進行方向を示してる……!!」


私たちから離れたところで、雨はうねる様に進行方向を変えているのが見える。


果南「これなら、前がわかる」

千歌「うん!」

果南「随分と引き離されちゃったからね……これで、どうにか追いつかないと」


果南ちゃんが浮いている地面から、下方に目をやる。

ここまで辿り着くまでずっと、目にしていたけど、

そこでは、高速で飛び回る大きなポケモンとそれを追う人影が一つ。


千歌「聖良さんとギラティナ……!」

果南「千歌は聖良と話するんでしょ?」

千歌「! うん」

果南「じゃあ、一緒に行こうか。……って、言っても私今飛べないから……」

千歌「うん! ムクホークに乗って! 行こう、果南ちゃん!」


私は果南ちゃんに手を差し伸べ、うねる風雨の中を、飛び出したのだった。





    *    *    *





 「──ギシャラーーーッ」


ギラティナは已然、不気味な啼き声をあげながら、この異様な空間を自在に飛んでいる。


聖良「プテラ」
 「テラァッ!!!!」


指で逐一、方向を指し示しながら、軌道を修正する。


 「──ギシャラァァッ!!!」


ギラティナは逃げ回りながら、こちらを睨みつけるように目をギョロリと動かす。


聖良「驚くのも無理はありません。まさか、こうも自在にこの空間を追いかけてくるとは思ってもみなかったでしょうから。ただ、こちらはこの“やぶれた世界”に辿り着くために、何年も研究をしてきたんです。このくらいで撒かれたりしませんよ」

 「──ギシャラァ……!!!!」


そんな私の発言を聞いてなのか、ギラティナの目が光った。それと同時に──


聖良「……おっと」


プテラが明後日の方向に飛び始める。



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