48:名無しNIPPER[saga]
2019/04/28(日) 21:43:12.43 ID:D/gZfYJM0
「えっ? あ……うん、いいよっ」
夕美ちゃんの表情は、本当にコロコロとよく変わる。
彼女はおそらく、ロクにウソを付いたことすら無いんだろうな。
一瞬驚いて、俯いて――すぐに取り繕うような笑顔を見せた彼女の表情からは、あからさまに暗い色が垣間見えた。
上手に隠したつもりでも、あたしがそれを見抜いたことは、言わないでおいた。
自分の部屋に帰り、パソコンでさっき撮った花の種類を調べる。
概ねそれらは、予測した通りだった。
この国の常識に疎いあたしになら、彼女は隠し通せると思ったのかも知れない。
菊とか、白百合とか――夕美ちゃんの収納スペースにあった花々は、いずれも葬式によく使われるものだった。
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