12:名無しNIPPER[saga]
2019/04/28(日) 19:43:26.60 ID:D/gZfYJM0
夕美ちゃんに連れられていった1階のガレージは、思いのほか良いカンジの環境だ。
広いし、最低限の採光も換気扇もあるし、間仕切りを隔てた隣の部屋には簡単な水回りもある。
ただ、蛇口を捻るとドボドボと赤茶色の水が流れてきて、夕美ちゃんはビックリして飛び退いた。
「ま、まぁ、使っていけばそのうち綺麗になると思うから。あは、あはは」
そう言うと、夕美ちゃんは一旦部屋を出て行き、すぐに戻ってきた。
大きいデスクとキャスター付きの椅子を、やっぱり台車に乗せて。
ひょっとしてそれ、一人で持ち上げたの?
雑巾で手際よく拭いて、「よしっ!」と一息つくと、
「これ、どこに置こっか?」
あたしのラボ、になるらしいのに、自分が当事者であるかのように楽しそうに作業を進めていく。
結局、デスクのレイアウトだけでなく実験器具のセッティングまで、夕美ちゃんはすっかりこなしてしまった。
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