37: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/04/27(土) 02:46:19.03 ID:HvshuUb/0
それは自分という人間がすぐ傍に居ることを解って貰いたいと願うように。
その知らせを告げる風が彼女の頬をくすぐるように。
そうしてそう、彼女は言った。
だから、と、小さく一度。
自分の腕の輪の中におさまった、
小さな少女に向けて穏やかな眼差しを注いだままでさらに一度。
「だから――その、桃子ちゃんの、優しい気持ちで守って貰えた瞬間、
私はとっても、とーっても嬉しくなったんです。
……でもそれで、私の代わりに桃子ちゃんが、イライラしたりムカムカしたり、
良くない気持ちになっちゃうのは――どんな理由があるにしても、ニコニコしたままでなんていられませんよ〜……」
53Res/34.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20