10:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:16:48.59 ID:AEVT7W6Z0
美也「でも、きっと大丈夫ですよ〜。頑張れば、ちゃんと公演には間に合いますよ〜」
志保「……」
美也さんは、まったく変わらない、のんきな声と表情でそう言った。
11:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:19:27.04 ID:AEVT7W6Z0
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志保「はあ、はあ、はあ……!」
12:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:20:11.46 ID:AEVT7W6Z0
志保「休憩だなんて、そんな余裕は……」
美也「でも、疲れたまま練習していたら、怪我をしてしまうかも知れません〜。
それにプロデューサーさんも、『初日から飛ばし過ぎないように』と言っていましたし〜……」
13:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:22:09.32 ID:AEVT7W6Z0
ダンスが上手くいかないことと反復を邪魔されたことに、ほんの少しだけ苛立ちながら、私は答えた。
ただ幸か不幸か美也さんはそんな私の感情に気付いていないようで、穏やかに微笑んだまま言った。
美也「私たちはまだ、お互いのことをよく知りませんから、自己紹介をしましょう〜。
私は、宮尾美也です〜。よろしくお願いします〜」
14:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:22:45.92 ID:AEVT7W6Z0
美也「むーん……そうでしょうか〜……」
美也さんは、少し落ち込む様子を見せる。
……やっぱり私は、少し苛立っていたみたいだ。
こんな自己紹介に意味がないと思うのは本心だけど、別に答えても良かったはずなのに。
15:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:28:28.00 ID:AEVT7W6Z0
美也「お〜。素晴らしい目標ですな〜」
志保「けど公演を成功させるには、私だけの力では無理です。
二人でステージに立つ以上、美也さんにも、もっと真剣になってもらわないと」
16:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:30:06.35 ID:AEVT7W6Z0
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翌朝、私は早い時間から劇場近くの広場に来ていた。
目的はもちろん早朝練習だ。
17:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:37:34.59 ID:AEVT7W6Z0
美也「志保ちゃん、おはようございます〜」
着替えを終えて控室に入ると、もう美也さんは来ていた。
集合時間にはまだずっと早いはずだけど、こういうところはきちんとしているらしい。
18:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:41:00.48 ID:AEVT7W6Z0
それからしばらく経って、
プロデューサーさんや他の出演アイドル達が集まり、打ち合わせが始まった。
打ち合わせを通したことで、当然ながら私の中で、公演の存在感が大きく増すことになった。
他の出演者のダンスに対する想い……。
私との能力の差から生まれる意識の違い、と言っていいかも知れない。
19:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:41:33.67 ID:AEVT7W6Z0
その日から私は、早朝練習だけでなく、
夜も母が帰って来てから毎日練習するようにした。
その甲斐あって、順調だと胸を張って言えるほどではないけれど、
あの難しいダンスも着実に踊れるようになってきていた。
20:名無しNIPPER[saga]
2019/04/24(水) 20:45:30.43 ID:AEVT7W6Z0
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P「どうだ、二人とも。順調に進んでるか?」
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