【たぬき】神谷奈緒「あたしの髪には何かが棲んでいる」
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63: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2019/04/17(水) 01:41:23.02 ID:n5WgkvMD0


 ぐいんっ!


「ぐえっ」

 また引っ張られる感覚と、プロデューサーさんのうめき声。
 大人一人の身長分だけ下がった高度から見上げると、プロデューサーさんの両脚をがっちりホールドする人影があった。

 慣れ過ぎているくらい、見慣れた二人だった。


「凛! 加蓮!?」


 なんでぴにゃこランドの帽子被ってんだ!?

「お、お前ら、ここで何してんだ!?」
「こっちの台詞! 何いきなり橋からダイブしてるわけ!?」
「え!? 俺の足掴んでんのその二人!?」

 一人だけ逆さまだから何もわかってない。
 綿毛、あたし、プロデューサーさん、凛と加蓮の順で橋に繋ぎ留められて、あたしは呆然とするばかりだった。

「……待ってて、今引き上げるから……!」
「おっっも……! さすがに二人はキツいけど……っ!」

 どちらも本気だった。
 あたしは、もう「離せ」だなんて言えなかった。
 なんでここにとか、来てくれたんだとか、難しいことは抜きにして、みんな本気だった。
 プロデューサーさんも凛も加蓮も、命懸けであたしを引っ張り上げようとしていた。




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