高森藍子「ねえ夕美ちゃん…キス、したことありますか?」
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7: ◆6X9N3xfEM.[sage]
2019/04/14(日) 20:37:17.70 ID:dyMK0zF9O
藍子「それで演技の参考に夕美ちゃんのキスのお話が聞きたいんです」

しまった!

藍子ちゃんの純潔を心配してる場合じゃなかった。

あーもう、下手に恋愛経験なんて言わずに
『小さい頃に近所に住んでた男の子としちゃったんだ、てへぺろ(・ω < )』
とか誤魔化せば良かったよ。

もうこうなったら見切り発車するしかないねっ!そう言えば前に由愛ちゃん達が事務所で少女マンガを読んでいたっけ、あれを参考にして…

夕美「こ、高校生の時なんだけどね」

藍子「はいっ」

うわー、藍子ちゃん瞳がキラキラ輝いてるよ。めちゃくちゃ期待しているよ。

夕美「私は園芸部に所属していて学校の花壇でお花を育てていたんだよ」

藍子「はいっ、はいっ」

こ、ここまでは本当の事だから大丈夫、問題はここから先だね。

夕美「その時はベゴニアを育てていたんだよ。あっ、ベゴニアっていうのはシュウカイドウ科シュウカイドウ属の植物で日本で良く育てられているのは四季咲きベコニアって言って白やピンクのお花が咲くんだけどちっちゃいバラみたいな形でとっても可愛らしいのっ!花言葉は」

藍子「“片想い”とか“幸福な日々”、白いベゴニアだと“親切”って意味もあるんでしたっけ」

夕美「そ、そう…藍子ちゃん詳しいね」

藍子「この前一緒にお散歩した時に夕美ちゃんが教えてくれたじゃないですか。それでベゴニアを育てて、何があったんですか」

しまった!お花の話でウヤムヤにしよう大作戦は失敗だよ。

夕美「え、えーと、花壇は学校のグラウンドの片隅にあったんだけどね」

藍子「うんっ、うんっ」

夕美「ある日、グラウンドで練習していたサッカー部のボールが飛んで来て、せっかく育てていたベゴニアの苗を押し潰しちゃったの」

藍子「ええっ、それは酷いですね」

夕美「その時ちょうど私も花壇でお花にお水をあげていたんだけどね、後ろから『危ないっ』って声がして、振り向いた私の頭に当たったボールが跳ねてそのまま花壇に入っちゃったんだよ」

藍子「えーっ、お花よりも夕美ちゃんにボールが当たった方が大事件じゃないですか」

夕美「そ、それもそうだね…、でもほらっ、私って自分の事よりもお花の事を優先するタイプだしね、ほらね」

藍子「もぅ、気をつけてくださいね。怪我とかしませんでしたか」

夕美「えーと、大きなタンコブが出来ていたかな」

藍子「大丈夫でしたか、保健室とか行った方がいいんじゃないですか」

夕美「う、うん…大丈夫だったよ。昔の話だしね」

本当は漫画の中の話なんだけど。


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