【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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373: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/07/14(日) 00:43:54.44 ID:LUa+0x7l0



みほ「だけど……そうやって気にかけてくれたことは感謝してます」


それでも、その気持ちを受け止められる程度には、

感謝の言葉を言える程度にはなっていた。

かつて、自身を思って優しくしてくれた人に酷い言葉を浴びせたのを思えば、多少はマシになったんじゃないか。

そう思うと同時に、こんなことすら碌にできなかった自分はやはりどうしようもないと自嘲してしまう。

すると、恐る恐るとダージリンがみほの顔を伺って尋ねてきた。


ダージリン「何か……私に出来る事はない?」

みほ「ありません」


即答すると、ダージリンは辛そうに唇をかみしめる。


―――しまった。また、刺々しくしてしまった。


みほは直ぐに次の言葉を探し、伝える。


みほ「……誰かに出来ることがあったのなら、きっと私はこんな事にはなってませんから。他でもない私が、差し伸べられた手を振り払ってきたんですから」


黒森峰にいたときからみんな優しかった。

自分だって自責の念に苦しんでいたのにそれを必死に押し殺してみほのために手を差し伸べてくれた人がいた。

それを、すべて無碍にしたのがみほだった。

近くにいた仲間に対してでさえその有様だったのに他校のダージリンに出来る事なんて無かっただろう。

差し伸べられた手を、自分はきっと口汚く罵って振り払っていただろう。

みほはそう確信していた。


みほ「あ、でも。私の事白雪姫ーって他校に言いふらしたことはちょっと怒ってますよ?」

ダージリン「ああそれは……謝るのはまだ早いわね」

みほ「え?」


重苦しい空気を何とかしようと軽口交じりに言った恨み言は少し余裕を取り戻した様子のダージリンによってさらりと躱される。

拍子抜けして間抜けな声を上げたみほをダージリンは舐めるように下から上へと視線を動かすと、 一瞬小さく笑って告げる。



ダージリン「だって……あなたはまだ白雪姫よ」

みほ「……どういう事ですか?」

ダージリン「眠ってるって事。いえ、目をつぶってるって言った方がわかりやすいかしら?」


得意げにほほ笑むダージリンに若干苛立ってみほが眉根を寄せる。

それを察したのか祭りの様子に嬉々としていたオレンジペコが慌てて、けれども澄ました様子でダージリンに忠告する。





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