【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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372: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/07/14(日) 00:27:58.12 ID:LUa+0x7l0





アンチョビたちが人ごみに消えていった後もみほはじっとその方向を見つめていた。


みほ「それで、今度はあなたですか?」


みほは振り向かずに問いかける。

砂を踏みしめる音が返答をする。


みほ「ダージリンさん」


ゆっくりと振り向くと、そこにいたのはダージリンとお供のオレンジペコ。

決勝の熱気に充てられてるのかオレンジペコはせわしなく周囲を見ている。

対してダージリンはみほを見つめたまま、だけど時折視線を揺らしている。

みほは何も言わずにじっとダージリンを見つめ、彼女が口を開くのを待つ。

そして、


ダージリン「その……ごめんなさい」


開口一番、ダージリンの口から出たのは謝罪だった。

なんとなく想像はしていたがいざその通りになると流石に苦笑してしまう。


みほ「……今日は会う人みんな謝ってきますね。ダージリンさんはなんでですか?」

ダージリン「……あなたに、何もしてあげられなかった事」


冗談交じりに聞いたものの、返ってきた声はみほの知っているダージリンとは思えないほどしおらしく辛そうだった。


みほ「何もする必要なんてないのに?」

ダージリン「……その通りよ。これはただの自己満足。事実、あなたに謝ってちょっとすっきりしたわ」

みほ「現金な人ですね」

ダージリン「……そうね」

みほ「……調子狂うなぁ」


思わずついてしまった悪態に自分でも驚く。

それに、殊勝に、しおらしくうなずくダージリンにも。

みほが知ってる範囲ではダージリンはいつも余裕で人を食ったような態度しかとらず、おまけにある事ない事ふれ回るような人間だ。

なので、ダージリンに対してはみほは遠慮というか配慮に欠けてしまう。

とはいえ、今日のダージリンの弱々しい姿にキツ目の言葉を投げてしまった事にほんのわずかに後悔してしまい、フォローも兼ねてみほは自身の内心を吐露する。


みほ「ダージリンさん。言った通りあなたが何かする必要なんてないんです。事故の事も、その後の事も、今の私の事もあなたは何も気に病む必要なんてないんです」


ダージリンだけじゃないみんなそうだ。

みほの事をまるで自分の事のように気にかけ、心配して、胸を痛めている。

理解できない。そんな必要ないのに。

だけど、




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