【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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362: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/07/08(月) 00:28:35.53 ID:4imz0c/d0





サンダースの三人が去っていき、みほは祭りの喧騒の中、じっとケイの言葉を反芻していた。


みほ「……私の、幸せ。それに……私の戦車道」


どちらもみほにとってあり得ない、遠いものだ。

どちらもエリカがいないのなら、あり得ないものなのだから。

それで終わりのはずなのに、みほは考え込んでしまう。


どれだけ考えても結論は変わらないのに。

とはいえ、決勝前の大事な時間をいつまでも堂々巡りな思考に費やすわけにはいかない。

みほは首を振って無理やり頭の中を切り替え、点検に戻ろうとする。

すると、


「あ゛ー!!いたいたー!!見つけたぞ西住ー!!」


濁音の強い声がみほを呼び止めた。

声の方を向くと大きなツインテールを揺らしながら必死でこちらに走ってくる影が一つ。

その特徴的なツインテールに、遠くからでもその影が誰なのか察することが出来た。


みほ「安斎さん……?それに……」


ツインテールの影に隠れてもう一つの人影を捉える。

もう一つの影は確かペパロニと呼ばれていた事をみほは思い出していた。


アンチョビ「ほらさっさとこいペパロニ!!」

ペパロニ「ドゥーチェが出店に目移りしてたんじゃないっすかー」

アンチョビ「お前だっていつの間にか焼きそば買ってただろっ!?」

ペパロニ「パスタも良いけどたまにはこういうのも良いっすよねー」

アンチョビ「だなっ!ってちがーうっ!!」


バタバタと騒がしい足音とそれに合わせてバタバタと振り回されるツインテールがみほへと向かってきた。

よく見るとペパロニはパックに入った焼きそばを抱えていた。

ようやく二人がみほの元にたどり着くと、息を切らしている二人にみほは恐る恐る声をかける。


みほ「あの……安斎さん?」

アンチョビ「アンチョビと呼べっ!!……って今はまぁいい。それよりも西住今時間はあるか!?」

みほ「え、ええ。大丈夫ですよ。まだ試合まで時間はありますし」


念のためナカジマに視線で確認を求めると、ナカジマは両手で〇を作って許可を出す。

どうやら最終チェックを代わりにやってくれるようだ。




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