【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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300: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/06/09(日) 03:00:39.63 ID:r9PzCrqV0


床に手をつき、額を付ける。

差し出せるものなど何もなく、プライドも何もない自分の土下座なんて何の意味も無いとみほはわかっている。

それでも今はこうすることしか出来ないから。

みほは額をこすりつける。


みほ「手加減してとか、許してくれとかじゃなくてただ……決勝が終わるまで待ってください。それさえ終われば……私はどんな報いでも受けます」


まほがじっと自分を見下ろしているのを感じる。

やがて、そっとまほが跪き、みほを起こした。

姉の行動に動揺するみほを立ち上がらせ、その肩を押し沙織たちの下へとやると、ゆっくりと目を閉じる。

何かを考えるかのように天井を見上げ、ゆっくりと目を開く。


まほ「……みほ、訂正するよ。お前の友達は偽物なんかじゃない。本当にお前の事を大切に思ってくれている」


ちらりと瞳だけで沙織たちを見ると、

その口元に微笑みが浮かぶ。

瞳が嬉しそうに潤む。


まほ「そしてお前もまた、ここにきて何かが変わろうとしてるのかもな。自分勝手に生きてきたお前が、皆の為に何かをしたいだなんて……良かった」


感慨深そうにそう頷くと、まほは右手で目を覆う。

手の隙間から零れた涙がコンクリートの床を濡らした。

そして、


みほ「お姉ちゃん……」

まほ「ああ、良かった。本当に……本当に……」


その涙を乱暴に拭う。

隠れていた表情が露わになる。


真っ赤に充血した瞳が、

裂けそうなほど吊り上がった唇が、



まほ「だって……だってこれで、お前に罰を与えられるんだからなッ!!」



どす黒い歓喜を称えていた。






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