【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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301: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/06/09(日) 03:03:50.53 ID:r9PzCrqV0


憎しみを喜びで包み込んだらこんな表情になるのだと、

こんなにもおぞましいものになるのだと、

みほたちは初めて知った。


まほ「空っぽの偽物を壊したところでなんの報いにもならない。お前が、本当に大切なものを見つけたというのなら。居場所を見つけたというのなら、全部叩き壊してやる」

みほ「お姉、ちゃん……」

まほ「知ってるよみほ。明日の決勝に負けたら、大洗は廃校になるのよね?」


うっとりと、思いを馳せるようにまほの笑顔に艶が入る。

みほたちを見ているのにまるでみほたちを見ていない。

恐らく、まほが見ているのは未来――――決勝の日。その結末。


まほ「くふふっ……その時お前はどんな顔をするんだろうな?今度はどんな言い訳で自分から逃げ出すんだろうな?」


我慢しきれないといった風に口の端から笑い声が漏れる。

その口元をおさえ、粘土細工でもするかのように唇を結ぶと、今度はしっかりみほを見つめる。

その瞳に宿る感情に、みほはようやく理解する。

―――自分の罪が、ここまで姉を変えてしまった、と。


まほ「覚悟しろ。私が、お前から命以外の全部を奪ってやる」


そう言い切ると、再び我慢できなくなりけらけらと笑いだす。


まほ「ふふっ、あぁ……楽しみでしょうがないよ。……みほ。もう一度、全てを失え。それが――――お前への罰だ」



最後通牒。

―――お前を、許さない。


元より姉はそのつもりだったのだとみほは理解した。

夕陽の中呪いのような笑い声をあげながら去って行く背中にみほは、みほたちはただ立ち尽くし、目を逸らす事も出来なくなっていた。、





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