【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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3: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/03/23(土) 22:37:09.49 ID:cpswsJVq0


そして白い髪の少女、逸見と呼ばれた少女がゆっくりと口を開く。


「……今日の試合は、私のせいで迷惑かけちゃったわね。結果的に勝てたとはいえ、ピンチを招いたのは私よ」


その口調は気が強い少女のものだった。

ここにいる誰もが何度も聞いてきた声で、話し方だった。

その姿は強くて、凛々しい姿だった。


「だから、決勝はもっと、ちゃんと……」


けれど、その凛とした姿がまるで油の切れた機械のようにぎこちなく、声が、息が、途切れ途切れになっていく。

鋭く細めていた瞳が怯えたように見開かれ、まるで助けを求めるかのように周囲を見渡す。

そして、何もかも諦めたかのようにうつむくと、


「……さよなら」


呟くようにそう言って、逃げるように走り去っていった。


沙織「ま、待って!!」


その後を沙織、優花里、華、麻子の4人が追いかけていく。

残された生徒たちは走っていく彼女たちの背中をしばし見つめるも、やがて杏の方を振り向く。


杏「……みんな、今日はもう帰ろう」

梓「帰れると、思ってるんですか」


ふるえた声を出したのは梓だった。

その瞳は声とは対照的に真っ直ぐに杏を見据えている。


杏「……やっぱり、ダメだよね」

梓「会長、教えてください。あの人は、誰なんですか。エリカ先輩は……誰なんですか」





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