【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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294: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/06/09(日) 01:08:52.94 ID:r9PzCrqV0





まほ「お母様に報告するために家に帰ろうとしたんだが、たまたまこの学園艦が近くにいると知ってな。せっかくだから寄らせてもらったんだ」


大洗女子学園の車庫。

夕陽が窓から入り込む中で、まほは世間話でもするかのようにみほたちにそう語る。

けれどもその雰囲気には一切の喜びも、あるいは気楽さも感じず、

気安い態度から発せられる刺すような緊張感がみほたちを竦ませる。

特に沙織はその空気に耐えきれず、逃げるように後ずさりをした。

その様子にまほは口だけ笑顔を作ると、指でみほを指す。


まほ「おいおい、そんな怖い顔をしないでくれ。別にこいつをどうこうする気は無いさ」

「沙織さん……大丈夫ですから」

沙織「でもっ……」

まほ「……ああ、やっぱりあのふざけた真似事はやめたのか」

「お姉ちゃん……」


みほの態度から自分の推測が正しいと確信すると、まほは蔑むようにみほを見つめる。


まほ「仲間たちの前で嘘を暴かれて、それでも嘘を貫けるような面の皮は持っていなかったようだな?」


みほは何も言い返せず、俯く。

そんなみほを庇おうと、麻子がまほの視線を遮って前に立つ。


麻子「嫌がらせに来たのなら帰ってくれ。私たちは忙しいんだ」

まほ「あなた……確かこいつの友達だったわね。おばあ様の容態はどう?」

麻子「……おかげさまで元気だ」


警戒を解かず睨みつけてくる麻子に対してまほは優しく、嬉しそうにその表情を緩ませる。


まほ「そう、それは良かった。本当に……家族は大事だものね」

麻子「……ああ」


先ほどとは打って変わって気遣う様な素振りをみせるまほを怪訝に思いつつも、麻子はみほをまほの視界に入らないようその小さな体で隠し続ける。

すると、まほの視線は麻子―――その後ろのみほから離れ、今度は隣に並ぶ沙織たちに向けられる。




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