【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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277: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/06/02(日) 00:44:47.32 ID:z9x6Xcan0




夕暮れの車庫でみほは一人W号と向き合っていた。

履帯のゆるみが無いか、増築したシュルツェンに不備はないか。

W号だけではなく、ほかの戦車も見回って不備が無いかチェックしていた。


沙織「まだやってるの?」

みほ「え……?」


突然後ろからかけられた声に振り向くと、そこには呆れたような顔でこちらを見つめる沙織と、

心配そうに見つめる優花里たちがいた。


沙織「整備、皆頑張ってたし大丈夫じゃない?」

みほ「別に、それを心配しているわけじゃありません。ただ……」

沙織「ただ?」

みほ「……何もせずにいられないだけです」


その呟くような声に、優花里がため息交じりに感嘆する。


優花里「西住殿は真面目ですねぇ……」

みほ「違うよ。ただ、こうやって無心で戦車をいじっている時だけは、私がしたことを考えなくて済むから」


そういうと沙織たちから視線を外し、再び目の前のW号の点検を始める。


みほ「罪悪感に潰されるのも、自分への怒りへ飲み込まれるのも、全部終わってからにしたいから。だから……」

沙織「ねぇみほ。明後日、決勝が終わったら何しよっか」

みほ「え?」


そんなみほの目の前に割り込むかのように沙織がW号に腰かける。

何をしているのというみほの視線をあえて無視して、沙織は小首をかしげて思案する。


沙織「私は……うーん、どうしよう。とりあえずお風呂入って、ご飯食べてー……」

優花里「それいつもの事じゃないですか」


優花里が即座に突っ込んで沙織はそれにむー!と頬を膨らませる。

すると、今度は華が両手の指先を合わせて思い付いたように頭頂部のくせ毛を揺らす。




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