【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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◆eltIyP8eDQ
[saga]
2019/05/19(日) 02:03:25.13 ID:HjQKnQVP0
そう断言する。
みほが周りを見渡す。
二人の様子を固唾をのんで見守っていた皆の表情はどれも強張っていて、誰もがその瞳に強い意志があった。
空っぽなんかじゃなかった。
みほの表情が月を見つめていた時のように穏やかになっていく。
今まで見ていた『逸見エリカ』とは似ても似つかないその柔らかくどこか頼りなく見えるその姿こそが、『西住みほ』なのだと、皆は理解した。
そして、梓はようやく『本題』に入る。
梓「だから、答えてください。……あなたは、私たちと一緒に戦ってくれますか」
手を差し伸べたりはしない。
梓の瞳は突き放すかのように冷たく、鋭い。
みほ「……私は嘘つきだよ。あなたたちを、裏切ってたよ」
梓「知ってます。絶対に許しません」
欠片も温情を込めていないその言葉に、みほは安心感を覚えてしまう。
だから、もう一度訪ねる。
みほ「私は、エリカさんみたいに強くないよ。無様で、惨めなこの姿が、本当の私なんだよ。私は……あなた達の期待に応えられるような人間じゃないよ」
梓「わかってます。でも、あなたは私たちを本気にさせたんです。その責任を、果たしてください」
その言葉をみほは何度も何度も咀嚼するように頭の中で繰り返す。
ゆっくりと飲み込み、梓の目をまっすぐ見つめる。
みほ「……そうだね。それが、私に出来る事なら」
その答えを聞いた梓は、何も言わず皆の元へと歩いていく。
ねこにゃーと典子が、心配そうにみほを見つめる沙織たちの背中を押して、その中に連れていく。
残されたのは、みほ一人。
31人の視線がが、みほに注がれる。
それに気圧されそうになる心をぐっと抑えて、みほが皆と向き合う。
みほ「皆さん。私は……西住みほです。逸見エリカの名を騙って私は、あなたたちを騙していました。嘘をついていました。
何を言われても返す言葉もありません。本当に……すみませんでした」
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