【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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226: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/05/19(日) 02:11:50.21 ID:HjQKnQVP0


そう言って頭を下げる。

罪悪感が胸の内で暴れる。

全部投げだして逃げ出したくなる。

そんな自分の心を、しっかりと抑え込む。


みほ「私にとって大洗(ここ)は、今でも他所です。私の世界は、今でも黒森峰です」


いつか、今日と同じように山頂で見た黒森峰の街並みは、今でもみほの中で輝いている。

数えきれないほどの思い出がそこにはあった。

思い出があった事だけは、覚えていられた。


みほ「この学園艦を守りたいなんて、私は言えない。そんな覚悟も決意も私には無い。だけど……」


きっともう、彼女以上なんてみつからないのだろう。

自身の贖罪の為に今度は大洗の皆を利用するのかと問われれば、否定はできないだろう。

それでも、


みほ「お願いします。私に、力を貸させてください。私に、戦車道をさせてください」


みほは、大洗(ここ)で戦うと決めた。


みほ「私に、何があるかなんてわからない。一番大切な人はもう、どこにもいない。それでも……こんな私が、力になれるのなら。私に、やらせてください」


『逸見エリカ』じゃない『西住みほ』には戦車道への誇りも、喜びも何も持っていない。

そんなものは最初から無かったから。

だからこれは、ただの『手段』だ。

自分にできるただ一つの、誠意の表し方だ。

本気で戦車道を楽しんでいる、本気で戦車道に向き合っている彼女たちと比べれば自分が戦車道をするだなんて、おこがましく、許されない事だとわかっている。

それでも今は、そうする事しか、みほには思いつかなかった。




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