【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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224: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/05/19(日) 01:38:28.65 ID:HjQKnQVP0


そう言い切った梓は、浅い呼吸を繰り返す自分を落ち着けるためゆっくりと呼吸をする。

そして、少し落ち着きを取り戻すと真っ赤な瞳のままみほを睨みつける。


梓「私は、エリカ先輩のおかげで本気になれるものを見つけました。負けて悔しいって思えて、勝って嬉しいって思えるものに出会えました」


戦車道の授業が再開すると聞いた時、初心者の自分が大会に出るなんて考えていなかった。

友人たちに流されるように履修することを選んだ。

その戦車道に本気で打ち込んでいる人を見た。

強くて、凛々しくて、美しいその姿に自分も近づきたいと思った。

だから梓は、ここにいる。


梓「例えあなたの全部が嘘でも、私が見つけたその気持ちだけは本当です。どれだけ辛くても、どれだけ大きなものを失ったとしても、私は――――空っぽなんかじゃないっ!!」


みほに、皆に、梓は宣言する。

私は、私だと。

梓はみほの嘘の中で実(まこと)を見出した。


梓「だからっ、勝手に哀れまないでください。あなたなんかに、そんな顔される筋合いは無いっ!!」


その否定が、みほの中に響き渡る。

反響して、より強く心に刻みつけてくる。

みほの唇がゆっくりと弧を描いていく。

その瞳には目の前の後輩への尊敬と、敬意が込められていた。


みほ「……あぁ。あなたは、『強い』んだね」

梓「……私だけじゃないです。ここにいるみんな、同じ気持ちです」





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