【バーナード嬢曰く。】神林しおりの私小説【さわ×しお】
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8: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/03/14(木) 22:31:56.46 ID:3gAsdKZp0

「確かに文章ってのは人間性が出るな。お前が今読んでいる三島もそうだ。繊細で美しい文章だとは思わないか? 洒落ているというか、上品というか、『美』に対して執着している気配を感じるだろ? 美への執着と言えば『金閣寺』だよな。読んだことあるか? ない? 読め! 本棚の上から三段目の左の方の奥列に新潮社文庫版があるから読め!

 でな? その中に『海の気配がした』って表現があるんだけど、あくまで形のない、広くて包容力のある海って存在と、山の向こうにあっても気配を漂わせる力強さが同居した一文にすっかりやられてしまったんだよ! はぁー! 本当に好き!

 あ! 文章表現なら私は江國香織とかも好きだな。『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』は実に良かった。説明不足ともとられるくらいに簡潔ですっきりとした文章は、作者が詩人でもあるからかもしれないけど、読後感がとにかく爽やかなんだ。『私たちみんなの人生に、立てておいてほしい看板ではないか』。もう聞いただけで記憶に残るだろ?



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