【バーナード嬢曰く。】神林しおりの私小説【さわ×しお】
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4: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/03/14(木) 22:28:16.53 ID:3gAsdKZp0

「神林はわかってないなぁ」

 町田さわ子はけらけら笑う。かんらかんらと愉快に笑う。
 物事の道理をわかっていないのだと彼女は言いたいのではない。人の気持ちをわかっていないのだと言いたいのだ。
 直截的な物言いや感情の表現は苦手だった。私自身が苦手であり、そういったものに曝されることはより一層。そして彼女は不器用だから回りくどい手段を決してとらない。

 だのに、私が彼女を苦手と断定できないのは、人付き合いの妙なのだろう。

「昨日の神林はあったかかったのになぁ」

 私を羞恥に染め上げたいのか、はたまた単なる天然か、町田さわ子はそんなことを言う。私は否定しようと思わず彼女のをほうを向いてしまった。

 目が合う。

 毛布を軽く肩にかけた彼女は、昨日私たちが狭い狭いと言いあってじゃれあったシングルベッド、そこに座っている。素っ気ない薄水色の下着。キャミソールの肩紐がずり落ちて、ブラが半分くらい見えていた。
 寒いはずだ。ベッドの脇にジーンズとシャツが乱雑に脱ぎ捨てられているのだから、それをすぐに着ればいいだけだというのに。




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