63: ◆2DegdJBwqI[saga]
2019/04/12(金) 17:40:31.62 ID:3VKlP06qo
最初は余裕を見せていた智子も、笑美莉の予想以上の狼狽《ろうばい》ぶりに思うところがあって、恥ずかしさを滲《にじ》ませてゆく。
羞恥《しゅうち》は伝染する。
笑美莉の昼食は順調だった。
ひとりで食べるよりはゆっくりにならざるをえないにしても。
そして、智子も笑美莉も、二人とも、お互いに負けじと恥ずかしがりながらではあったが。
笑美莉の食事の終わりが見えてきたころだった。
それまで笑美莉に食べさせることに集中して無言だった智子が、
「風邪ひいたとき、弟にもこんなことしてあげたことないな」
とぽつりと呟《つぶや》いた。
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