60: ◆2DegdJBwqI[saga]
2019/04/12(金) 17:34:02.67 ID:3VKlP06qo
やがて智子が戻ってきた。
智子は開口一番、
「私が作ったわけじゃないから安心して。
キッチンで、完成したのを受け取ってきただけだから。食べなれた家庭の味だよ」
と言った。
卵雑炊《ぞうすい》の入った土鍋を載せたお盆をひとまずカーペットに置きながら。
ピッチャーから冷えた麦茶をコップに注いだり、てきぱきと食事の準備を整えてくれる智子を見ながら、そういえば、手料理まだ食べたことないな、と笑美莉は思った。
お菓子を手料理に含めるなら話は変わってくるけれども。
笑美莉は思い出す。
キモ甘かったチョコレートのことを。
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