24:名無しNIPPER[saga]
2019/03/07(木) 06:07:44.81 ID:ThCWRdKl0
愛栗子「好かれておったのは事実じゃろう。大事にされておったのも事実じゃろうて。しかしそれは他のやつらも同じ……そしてわらわは美し過ぎたが故に最も将軍様の愛からは遠い存在じゃったのではないかの」
またも高飛車冗句かと一瞬呆れかけた紺之介であったが愛栗子の表情が先ほどのものと全く違うことに気がつき思わず詳細を求めた。
紺之介「どういうことだ?」
愛栗子「絵画と同じじゃ……わらわは他の者ども以上に美しく着飾られたが、同じく他の者以上に触れられることはなかった。それでも将軍様はわらわを愛してくださっておると自惚れておったわ」
愛栗子「じゃが一番最初にこの身にされてようやっと気付かされた。将軍様はただこの世で最も美しかったわらわを手中に収めておきたいだけじゃったのだとの。それと同時にわらわの将軍様への想いも幻想だったと気付かされたのじゃ。わらわもまた同じじゃった……美しき己と釣り合う男は将軍様だけじゃと思い込んでいたに過ぎんかったというわけじゃ」
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