34: ◆Hnf2jpSB.k[saga sage]
2019/03/03(日) 20:38:13.41 ID:r274B2Ys0
「……なんで私なんですか?」
「笑顔です」
こぼれた疑問に、すぐ答えが返ってきました。
でもそれは、思ってもみないもので。
「…………えが、お?」
「きっと、瑞希ちゃんは覚えてないと思う」
優しい口調、柔らかい表情。
それは、記憶の中のお兄さんそのままでした。
「初めて手品を見せた時。新しい手品に挑戦して、成功した時」
嬉しそうに、懐かしそうに。
大切な宝物を見せるような笑顔で私に教えてくれました。
「瑞希ちゃん、笑ってたんだよ?」
「わらって……わたし、が……?」
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