171: ◆QjbAJuMwBnbV[sage saga]
2019/07/24(水) 22:13:37.29 ID:JzGIH7Dh0
梨子「花丸ちゃん、どのくらい一人で待ってたの?」
自分で言いながらこの質問あんまり意味無いなあって思ったけど
とりあえず会話のきっかけがほしいから最後まで言い切る
花丸「あ、はい。…えっと、そんなには待ってない、です」
…なんだろう、花丸ちゃんに自分がすごく重なる
この感じはつまり、とっても緊張している…んだと思う
私がこういう状態の時は、いつも話し相手が助けてくれてた
気にせずにどんどんと話しかけてくれて、私の緊張をほぐしてくれてた
その内に自然と私からも話しかけることができるようになっていって
じきに話し相手は友達に変わっていった
梨子「そっかあ、待ってる間何してたの?」
この質問もあんまり気が利いてないなあと思ったけど、黙ってるよりはいいはず
問い掛けながら花丸ちゃんの様子を観察する
花丸「ええっと…特にはなにも…」
嫌がってはいない…と思う
返答を考えてる間、視線が泳いではいるけれど
しっかりとこちらを見据えて質問に答えようとしてくれてるし
距離を取ろうとしたりといった拒絶や拒否のサインも無い
梨子「そういえば、花丸ちゃん本好きだったよね?待ってる間に読んだりとかは」
花丸「ああ、マルは本を読むと集中しちゃって周りが見えなくなるから」
梨子「あーそうだね、本に集中するとそうなるよね」
花丸「だから、誰かが来ても分からなくなりそうだったから本は…」
本の話題で、なんとか会話が繋がりはじめたけど、そろそろ限界っぽい
もうじき3年生も来る頃だし、人数が増えれば…
そう考えていたとき、携帯に千歌ちゃんからの着信
『ダイヤさんも鞠莉さんも果南ちゃんも練習出られないってー。部室の鍵は――――』
それは3年生が来られなくなった旨と
部室の施錠の手順を記したメッセージでした
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