梨子ちゃんとマルの平穏な日々
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172: ◆QjbAJuMwBnbV[sage saga]
2019/07/24(水) 22:16:01.35 ID:JzGIH7Dh0
今日はもう誰も来ないと知って思わず、えー?って言いそうになる
少しの間、画面を眺めたまま沈黙していると
花丸ちゃんの携帯にもルビィちゃんから連絡が来て

梨子「こんなこともあるんだね」

思わず苦笑しながらそう言うと
花丸ちゃんもぎこちなく苦笑を返した


部室の中
長机を挟んで向かい合い座っている私と花丸ちゃん

しばらく静かな時間が続いたからか、花丸ちゃんは少し居心地が悪そうな感じ

もう今日は他に誰も来ることもないし
普通ならこのまま部室に鍵をかけて下校…なんだろうけど


正直、このまま帰りたくないと思った


花丸ちゃんがもし、私に対してもう少し拒否の反応を見せていたら
こんなことは考えなかったと思うんだけど
花丸ちゃんの私への態度に自分を重ねたこともあるし
前から花丸ちゃんとは色んな本についてお話してみたいって言うのもあったし…

さっきは3年生が来ないことに落胆してたけど
よく考えれば二人きりっていうのは仲良くなる絶好のチャンスな気もする

自分と重なるからといって
必ずしも花丸ちゃんが私と同じように感じているとは限らないけど
“私ならどう思うか?”
を軸に考えていけば、この機会に仲良くなるきっかけくらいは掴めるのかも?
そう思った私は、内心の不安やドキドキを押し隠しながら
自分から友達をつくるという未知の領域に踏み込む決心をしたのです


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