167: ◆QjbAJuMwBnbV[sage saga]
2019/07/17(水) 21:02:05.43 ID:gm5V7cAo0
花丸「……梨子さんこれ…」
マルが拾い上げた髪留めを素早く受け取ると梨子さんは
梨子「ありがとう花丸ちゃん。…今日これで二回目だね」
穏やかな声色でそう言い、ポケットに髪留めをしまい込んだ
善子「ほらほら早く〜時間は待ってくれないのよ〜」
鞠莉「ついさっきこういう時間も楽しいとか急がなくてもいいとか言ってなかった?」
善子「悪魔の言葉を信じるなんてまだまだ甘いわねマリー!ほらリリーずら丸!途中まで一緒に帰るわよ!」
鞠莉「ああ、そっちが楽しみで待ちきれないのねぇ」
善子「そっ、そんなんじゃないんだから!」
賑やかに話す二人の声が遠くに聴こえるような感覚…
マルの頭の中に何かが引っ掛かってる…
何かが…違和感が…気になる…
マルが髪留めを拾い上げたてのひらを見つめたままでいると
横からそのてのひらをそっと握られる
梨子「ほら、花丸ちゃん。一緒に帰ろう」
にっこりと笑うと梨子さんはそう言って優しく手を引く
花丸「…うん」
その笑顔と手の温もりが、よく分からない違和感ともやもやをかき消して
そして、今日初めて梨子さんに対して固さの取れた返事がマルの口から出せた
少しは距離が近づいたかな
思ったより近づけた気もするけど、それはまだまだ分からないかな
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