26:名無しNIPPER[saga]
2019/02/26(火) 00:13:01.86 ID:GpBkfE9j0
千早「お母さん……!」
絞り出すようにそう言って、私は母に思い切り抱き着いた。
そして大声で泣いた。
何度も何度も、母を呼びながら小さな子供みたいに泣いた。
そんな私の頭を、母は優しく撫でてくれた。
それ以外に言葉は無かった。
私はただ母を呼び続けて、母は私の頭を撫で続けてくれた。
これまで何度も会ったのに、昨日だってずっと一緒に居たはずなのに、
私は今ようやく、母をすぐそばに感じることができた。
ずっと遠くに居た母が……お母さんが、今やっと、私のそばに帰ってきてくれた。
帰ることができた。
そんな気がした。
だから今は。
今だけは。
私も、あの頃に帰ってもいいんだ。
何も気にすることなんてない。
遠慮することなんてない。
だって……私たちは、母娘なんだから。
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