25:名無しNIPPER[saga]
2019/02/26(火) 00:11:19.02 ID:GpBkfE9j0
千早「っ……」
私の背に、頭に、手が触れる。
母の手。
母が、私を、そっと抱き寄せていた。
千種「……いいのよ。謝らないで。気にすることなんてない……」
耳元で囁くように発された母の言葉は、そこで止まった。
そう……言いかけた言葉を、飲み込むように。
けれど、今度はそれで終わらなかった。
昨日とは違う。
飲み込まれた言葉は今度は、小さな声で、微かに震えた声で、けれどはっきりと……
千種「……母娘なんだから……」
私の耳に届いた。
……ああ、そうか。
そうだったんだ。
やっとわかった。
母はずっと、この言葉を……。
そして初めて気づいた。
この言葉は、母が言ってくれたこの言葉は……私が……私こそが、ずっと、ずっと……!
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