27:名無しNIPPER[saga]
2019/02/26(火) 00:14:17.64 ID:GpBkfE9j0
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千種「それじゃあ、行くわね」
千早「うん……。来てくれて、ありがとう」
マンションの前。
多分まだ赤い目で微笑んだ私に、母も少し赤い目で微笑みを返した。
千種「アイドルのお仕事、頑張ってね」
千早「あっ……」
背を向けて歩き出した母に、私は反射的に声を上げた。
振り返った母と目が逢い、私は気恥ずかしさから一瞬を目を逸らす。
でも、なんとかもう一度目を逢わせて、
千早「またね……お母さん」
そう言った私に、母はほんの少しだけ目を丸くしたように見えた。
けれどそれも一瞬のこと。
すぐに優しい微笑みに変わって、
千種「ええ。またね、千早」
そう言って去っていった。
私は母に手を振り、小さくなっていく背が見えなくなるまで見送り続けた。
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