49: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/06/16(日) 18:04:11.92 ID:Uf1CGfEh0
妖怪「……それでは、魔王さんの番でしたが。先に、そちらの方の話を聞いてみましょうか」
意気揚々と語ろうとしていた魔王は、しゅんとして座ります。
奇妙な男「俺は、実は別の惑星から何億年もかけてやってきたんだ。その惑星では、とある博士が不死の薬を作って住民みんなが不死者となっていた」
奇妙な男「俺も、その薬を飲んで。宇宙探索の旅に出たんだが、なにせ死ぬことがないもんだから遂には探検に飽きてしまった。そんなとき、俺は思い出したんだ。俺が故郷を旅立つ直前。不死の薬を作った博士が、今度は不死者を殺す薬を研究しだしたって」
奇妙な男「あの博士ならきっと不死者を殺す薬を作り上げている。そう思った俺は、急ぎ故郷に帰ろうとしたんだがロケットの故障でこの星に流れ着いてしまった。だから、ここにいる不死者でロケットを修理するのを手伝ってほしい!」
勇者「そりゃあ、えらく面白い話だ」
妖怪「ですが、我々にはそのような知識はありませんよ。それに、貴方の故郷の星はうんと遠いのではありませんか?」
魔王「それに、不死者を殺す薬が完成しているとも限らんしな」
奇妙な男「そうだが……」
黒猫「んにゃあ」
突然、それまで黙り込んでいた黒猫が声をあげました。それに気づいた妖怪が、黒猫へと近寄りその声に耳を傾けます。
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