俺様娘「なんつーか、世の中、色々フクザツだろ?」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 22:49:18.15 ID:r+/yxZP+0
オリジナル短編を三作品投稿します。
それぞれの関連性はありません。
それでは以下、本編です。
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 22:50:40.65 ID:r+/yxZP+0
「あ? なんだよてめぇ。やんのか?」
見るからにヤバい奴に絡まれた。
聞けばわかる通り、口がすこぶる悪い。
そして見ればわかる通り、すこぶる、可愛い。
3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 22:51:36.48 ID:r+/yxZP+0
「ぷはっ」
「????」
「なんだよ、バカみてぇな顔して」
そんなことを言われてもどうしようもない。
4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 22:52:59.97 ID:r+/yxZP+0
「わかんねぇなら教えてやんよ」
腕組みをすると、大きな胸がたぷたぷした。
「てめぇは今この時、この瞬間、俺様と出会って、キスをする為に生きてきたんだよ」
5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 22:54:52.99 ID:r+/yxZP+0
「べ、別に照れてるわけじゃねーし!」
どうやら照れてるらしい。
いつの時代のツンデレだろう。
絶滅危惧種を見るように眺めていると。
6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 22:56:11.15 ID:r+/yxZP+0
「まあ、とりあえず、隣に座れよ」
そう言われたので、大人しく横並びに座った。
「なんつーか、世の中、色々フクザツだろ?」
7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 22:57:31.81 ID:r+/yxZP+0
「ふあっ」
何も言わずに、抱きしめた。良い匂いがした。
「ぐすっ……てめぇ、調子に乗んなよ?」
8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 22:59:54.15 ID:r+/yxZP+0
「くそっ! こんな筈じゃなかったのによ!」
唖然としていると、膝の上に、乗ってきた。
「全部、てめぇのせいだかんな!」
9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:01:27.23 ID:r+/yxZP+0
「……好き」
このタイミングで告白をする感性に、惚れた。
「俺も好きだ」
10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:02:58.44 ID:r+/yxZP+0
「はぁ〜! 気持ち良かった!」
「お疲れさん」
「ん……ていうか、てめぇっ!」
ひと仕事を終え、労うと、思い出したように。
11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:03:32.74 ID:r+/yxZP+0
以下、二作品目です。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:05:06.23 ID:r+/yxZP+0
「お前みたいな美人でも排泄するのか?」
「おっ?」
ずっと好きだった相手に、そう尋ねられた。
前半は問題なし。美人と言われた。嬉しい。
13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:06:27.53 ID:r+/yxZP+0
「それで、出たのか?」
催促され、決断を迫られて、カミングアウト。
「……で、出たよ」
14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:07:36.02 ID:r+/yxZP+0
「腹が痛いなら、我慢しない方がいい」
だから、違うって。私は何度も首を横に振る。
「照れてる場合じゃないだろ」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:09:21.15 ID:r+/yxZP+0
「今日も出たか?」
「……出ました」
「そうか。それは良かった」
あの日から、排便の報告が日課となった。
16:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:10:32.23 ID:r+/yxZP+0
「今回だけは大目にみてやるよ」
「あ、有り難き幸せ」
何に幸せを感じているんだろうね、私は。
17:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:12:21.43 ID:r+/yxZP+0
「……ありがとな」
「えっ?」
「俺を見捨てないでくれて、ありがとう」
感謝されて、胸が熱くなった。今しかない。
18:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:13:40.99 ID:r+/yxZP+0
「私に何か出来ることはありませんか!?」
「もう、何もない。既に、手遅れだ……」
「えっ?」
彼はまるで吐血するように下痢便を漏らした。
19:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:15:17.37 ID:r+/yxZP+0
「好きな人……?」
「いや、これは、あの、その……」
「俺は好きで下痢便を漏らしたわけじゃない」
だから、そうじゃないってば。こうなったら。
20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/08(金) 23:17:01.46 ID:r+/yxZP+0
「あのですね、よく聞いてください」
私は彼と目線を合わせて、ちゃんと説明した。
「まず大前提として、私はあなたが好きです」
21:名無しNIPPER[sage sage]
2019/02/08(金) 23:18:01.03 ID:r+/yxZP+0
「ど、どうしたんですか……?」
「俺もお前が好きだ!」
「ふぇっ?」
おかしいな。私のターンだったのに。ズルい。
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